コラム 第15回令和2年度の労働保険の年度更新期間の延長等について
新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、厚生労働省より令和2年度の労働保険の年度更新期間について延長することが案内されました。期限や特例をよく確認し、申告や納付の遅れ・漏れが無いようにしておきましょう。
更新期間の延長と納付猶予の特例
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① 労働保険の年度更新期間の延長
中小事業主、個人事業主の方々が労働保険の年度更新(申告・納付)を円滑に実施する環境を整えるため、例年は6月1日~7月10日までの40日間としていた申告・納付期間を6月1日~8月31日までの3か月間に延長されました。
申告期限
例年 延長後 令和2年6月1日~7月10日 令和2年6月1日~8月31日 納期限
例年 延長後 全期・第1期 令和2年7月10日 令和2年8月31日 ※延納(分割納付)をしている場合の第2期以降の納期限については例年通りとなります。
個別事業場 事業組合 第2期 令和2年11月2日 令和2年11月16日 第3期 令和3年2月1日 令和3年2月15日 労働保険の年度更新は、管轄の都道府県労働局や労働基準監督署への郵送または電子申請でも受け付けており、直接窓口へ出向くことなく申告することが可能です。
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② 労働保険料等の納付猶予の特例
新型コロナウイルス感染症の影響により、事業に係る収入に相当の減少があった事業主の方は、申請により労働保険料等の納付を1年間猶予することができます。ご希望される方は、要件等をご確認の上、8月31日までの年度更新期間中に申請が必要となります。
【猶予の要件】
- ①新型コロナウイルス感染症の影響により、令和2年2月以降の任意の期間(1か月以上)において事業に係る収入が前年同期に比べて概ね20%以上減少していること
- ②①により、一時に納付を行うことが困難であること
- ③申請書が提出されていること
※詳細は申請の手引きなどをご参照ください。
申告・納付が可能な事業場では、例年どおりの対応で問題ありません。新型コロナウイルス感染症の影響が深刻であり、一定の要件に該当する場合には、令和2年8月31日までに申告を行い、同時に納付猶予の手続を行うことも可能です。
各社現状を踏まえて、期限までに申告・納付を行いましょう。
2020.05.28